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和装 箱入り 1巻: 表題に「辰四月九日波平村東リ百次之当間にや宅へ相揃銅銭五拾貫文現銭持参書留帳」とあり、光緒6年(1880=明治13)の年代を持つ。琉球王国末期から近代初頭における模合(庶民金融、方言でムエー)の実態を伝える数少ない史料の一つ。模合の歴史に関する研究は皆無に近く、本史料の分析はこれからの課題である。文中に波平・長浜・伊良皆・儀間・座喜味・上地などの村名が登場するので、読谷山間切(現在の読谷村)で行われた模合であることがわかる。(高良倉吉) 2巻: "表題に「辰四月九日波平村東リ百次当間にや宅相揃候銅銭五拾貫文模合面立并番居模居シ印帳」とあり、「模合帳」(一)と同じ光緒6年(辰年)のもの。村名から読谷山間切(読谷村)で行われた模合の実態を伝える史料の一つ。「東リ百次」は屋号、「当間にや」(人名)は模合の座元・親とみられる。模合の運営に関する記述が多く含まれているが、本格的な分析は今後の課題である。 模合帳」と仮題が付された短い史料があるが、人名が列記されているだけであり性格は不明。登場する村名から推定すると、美里間切で行われていた模合の参加者" |