琉球大学附属図書館総合目録データベース

概要: 本研究の目的は、大人側からすると興味をそそられるのに、子どもが必ずしも繰り返し遊んでくれないおもちゃがあるという現象を踏まえ、おもちゃへの興味関心という視点から子どもの遊びを問い直す試みを行った。研究１では、大学祭の時に、「おもちゃひろば」 … というブースを開設し、そこに25種類のおもちゃを準備し、幼児30名と児童29名およびその保護者18名に、遊んでみて楽しかったおもちゃベスト３を尋ねた。その結果、大人側からすると興味をそそられるおもちゃは、必ずしも遊んでみて楽しかったおもちゃの上位にはランクインしていなかった。研究２では、保育学科１年生117名と２年生100名に対して、研究１に基づき選んだ複数のおもちゃをスライドで提示し、「２-５歳の男児や女児は、どのおもちゃに興味を持つか」と尋ね、おもちゃの順位づけを行って貰った。その結果、ここでも大人側からすると興味をそそられるおもちゃは上位にはランクインしていなかった。総合考察においては、おもちゃは子どもが友達や大人と関わるための媒体であり、それを使って他者と「一緒に」遊ぶことができるかどうかが、繰り返し使用されるかどうかにとって重要な要因である可能性を提案した。
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概要: 偏食の改善が幼児の心理面の発達に影響を及ぼすかを明らかにするため、沖縄県の保育園2園の5 歳児とその保護者38 組（介入群26 組、対照群12 組）を対象に偏食改善の介入研究を行った。園児への食育の介入は、約1 か月間に亘り、読み聞かせ、食 … 材体験、調理実習の3 回を行った。保護者には偏食改善に向けたお便りを児童に介入後配布した。介入前後に偏食、食習慣、心理的側面、健康状態などの項目からなる質問紙調査を保護者に2 回実施した。事前調査の横断的解析結果は、偏食と心理的変数には関連がみられず、保護者が食事に気を使うほど児童の情緒が安定し、不安や抑うつが少なく、攻撃性が低いことが明らかとなった。事前事後の縦断的解析結果は、食育の介入による心理面の影響はみられず、ファストフードを摂らないようにするという食行動の改善が有意にみられた。
In order to clarify whether the improvement of unbalanced diet affects the psychological development of infants, the authors conducted an intervention study on the improvement of unbalanced diets among 5-year-old children and their parents （38 pairs in the intervention group, 12 pairs in the control group） at two nursery schools in Okinawa Prefecture. There are three dletary education interventions for children: reading a story, experiencing the ingredients, and cooking. Parents were given a letter for improve children’s diet, after the intervention. Before and after the intervention, parents participated two questionnaire surveys, including items such as unbalanced diet, eating habits, psychological aspects, and health status. The results of the cross-sectional analysis of the first wave survey showed that there was no association between unbalanced diet and psychological variables for infants, and that the more parents care about children’s diet, the more stable their emotions are, the less anxiety and depression they have, and the less aggressive they are. As a result of the longitudinal analysis before and after the study, there was no psychological effect due to the intervention of dietary education, and there was a significant improvement in eating behavior as not eating fast food.
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