1.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
廣瀬, 等 ; 廣瀬, 真喜子 ; Hirose, Hitoshi ; Hirose, Mkiko
出版情報: 琉球大学教育学部紀要.  pp.143-148,  琉球大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/20.500.12000/2132
概要: 大学生を被験者として、漢字の読みの記憶における認知スタイルの影響を検討した。認知スタイルは、漢字の読みに深く関係していると思われる、Richardson(1977)において提案された言語型-視覚型を取り上げ、認知スタイルと漢字の読みの記憶量 の関係をみた。漢字の読みの記憶については、直後再生と50分後に遅延再生を行わせ、それぞれの記憶量、およびその変化を考察することにした。分析の結果、視覚型と言語型の被験者では、直後再生時の読みの記憶量にはそれほどの違いはないものの、遅延再生時の記憶量は、視覚型では低下し、言語型では保たれていることが示された。これらの結果は、被験者の記憶方法の自由記述からも、視覚型では視覚的な全体イメージから漢字を捉えて読みを記憶しようとするのに対し、言語型では部首などに着目して分析的に漢字を捉え読みを記憶しようとした記憶方法の違いが反映したものであると考えられた。そして、遅延再生時において視覚型の「全体的なイメージ」は薄れてしまったのに対し、言語型の「分析した情報」は有効に機能し続けていたものと考えられた。
紀要論文
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2.

論文(リポジトリ)

論文(リポジトリ)
廣瀬, 等 ; 廣瀬, 真喜子 ; 平田, 真知子 ; Hirose, Hitoshi ; Hirose, Mkiko ; Hirata, Machiko
出版情報: 琉球大学教育学部紀要.  pp.169-176,  琉球大学教育学部
URL: http://hdl.handle.net/20.500.12000/2135
概要: 漢字の音と訓の同定について、Hirose(1998)は成人を被験者として、音訓の判断方略という点から検討を試みた。その結果、漢字の音と訓の同定では、個々の漢字について辞書で定義されている「音と訓」をそれぞれ記憶・検索しているのではなく、「漢 字の読みが具体的な意味をもつならば訓、もたないならば音」という音訓の判断方略を使用して同定していることが示唆された。本研究では、基礎的な漢字をすべて学習した小学校6年生を被験者とし、実験材料はHirose(1998)と同じものを用いて、基礎的な漢字をすべて学習した時点での漢字の音訓判断方略を検討することを目的とした。さらに、Hirose(1998)の結果と比較検討することにより、漢字の音訓判断方略がどのように変化していくのかも合わせて検討した。実験の結果、小学校6年生ではすでに成人と同様な漢字の音訓の判断方略をもっているが、成人と比べるとまだ強固ではない音訓の判断方略であることが示唆された。
紀要論文
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